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2018年12月31日 (月)

政治化する証券市場経済

 証券市場が外部情勢に反応して変動することは20世紀以来の法則的傾向であるが、2018年はそれが際立った年であった。特に米中貿易戦争をはじめ、トランプ米政権の施策ばかりか、独裁傾向を強めるトランプ総統の鶴の一声ツイッターにすら敏感に反応して、米国市場は数十年ぶりという大幅な下落を来たすなど、「トランプ下落相場」の様相を呈した。
 もっとも、当のアメリカや日本をはじめ、先発資本主義諸国の実体経済は見かけ上好調を維持していながら、証券市場は不調という乖離現象は、その逆の証券バブル現象を含め、現代資本主義経済における実体/資産の分裂という症候を示す一例と言える。
 とりわけ昨今の分裂現象は、証券経済が上部構造たる政治の動向によって即応的に左右され、政治化していることを示す。「神の見えざる手」どころか、「人の見え見えの手」である。元来、社会の上下構造は相互に連関しており、相即不離の関係にあるが、一寸先は闇と言われる政治現象によって左右されればされるほど、経済は不安定さを増す。
 証券経済の不安定さは時間差をもって実体経済にも影響し、実体経済不況を招く可能性がある。証券経済の政治性が増すほどに実体経済も波及的に不安定化し、資本主義経済は総体として恒常的に不安定なものとなっていくだろう。今年と比べて大きく変わる見込みもない2010年代最終の来年は、いよいよ資本主義末期症状が顕著となる年かもしれない。

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