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2018年8月 6日 (月)

熱波の警告

 世界中で熱波の被害が広がっている。「禍」と冠するべき明らかな異常気象であり、しかも自然的な要因のみならず、人為的な要因を抜きにしては想定し難い異常さである。
 異常気象被害の中でも海面上昇や洪水は、低地に集住する貧困層や一般労働者階層に集中して生じやすいとも言われる。しかし、熱波の被害は住む場所を問わず階級的に「平等」である。
 もっとも、冷房完備の邸宅・移動手段を利用しやすい富裕層は、熱波からの自衛上有利な立場にあるとも言えるが、年齢や既往歴などを考慮すれば必ずしも決定的な有利さではない。
 この期に及べば、党派を超えて環境破壊的な市場経済からの決別を考えてもよいものだが、そうした議論はいまだに低調である。
 他方、世界最大級の二酸化炭素排出国アメリカでは、気候変動の用語すら検閲削除しようとする強硬な反環境主義政権が出現し、大衆の喝采を浴びている有様である。
 熱波に斃れても、最期の瞬間まで金銭的利益を追求したいホモ・サピエンスの動物的な衝動なのであろうか。
 しかし、ホモ・サピエンスが文字どおり「知恵あるヒト」ならば、市場経済はその本質上、環境的に持続可能でないという展望にそろそろ目覚めてもよい頃である。
 そうして熱波を自然からの警告ビームと受け止め、改めて環境的に持続可能な計画経済の可能性を探ることである。標語的に言えば、熱波禍から計画経済へ!である。

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