« 神道と政治―史的総覧(連載第10回) | トップページ | アメリカ合衆国大統領黒書(連載第1回) »

2017年12月31日 (日)

熟れた果実の法則

 『共産論』を主軸とするブログ発信を開始して早7年目が過ぎようとしている。この間、世界経済は米国経済の見かけ上の回復・堅調や鈍化・混乱しながらも総体として成長を維持する新興国経済に支えられて、表層的には好調に見える。日本経済も平均株価2万円台を回復し、「アベノミクス」も意気軒昂のようである。
 しかし、先発国でも賃金の伸びは見られず、新興国の貧困も根本的には解消されず、稼ぎの悪い者は置き去りというまさに資本主義らしい「置いてけ堀経済」の特質がグローバルに拡散してきた。
 資本主義自体は、さらにグローバルな膨張を示して爛熟期を迎えようとしているが、それは同時に腐乱の始まりでもある。果実で言えば最高の熟れ時であり、甘くて美味しいが、腐り始めてもいる。来年以降2020年へのカウントダウンとなる中、腐った部分を慎重によりわけながら、美味の部分に群がる競争が激化するだろう。
 だが、美味の部分は富裕層―資本主義貴族―があらかた分捕ってしまうことだろう。熟れた果実を巧みに食するには安定収入のみならず、資産運用、租税回避などの法的経済的技巧とそれらを合法的に伝授する専門家ブレーンの助言も不可欠であり、それらは無産階級者にはとうていアクセスできない手段だからである。

« 神道と政治―史的総覧(連載第10回) | トップページ | アメリカ合衆国大統領黒書(連載第1回) »

経済展望台」カテゴリの記事

2018年2月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28