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2017年7月12日 (水)

東西融合医学

 今日、単に「医学」と言えば、西洋医学を指すと決まっているが、原因不明の様々な症状に悩まされるようになると、西洋医学の限界を痛感する。
 病体を壊れた機械のように修理する西洋医学は命に関わるような急性的症状への外科手術を含めた緊急対処や当面の症状軽減のための対症的薬物治療は得意だが、直ちに命に関わらない慢性的かつ多臓器的な症状―実は健康問題の大半を占める―への根治療法は不得手である。
 その点、病体をより総合的に把握する東洋医学の一環である中医や漢方は、西洋医学の知らない治療法の宝庫のようである。ただし、その欠点は経験優位で科学的な確証(エビデンス)が不充分なことである。
 東洋医学を科学的に解明し直したうえ、西洋医学と融合し、その不得手な領域を克服する医学体系の脱構築的再編が求められる時代ではないかと思う。その点、東洋医学は科学の余白というより、空白地帯かもしれない。
 未来の医療は、西洋医学至上ではなく、東西融合医学に基づき、医師も東西両医学体系を身につけた施術者であるべきではないか、と願望する。

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